第11回中部大会は、平成29年3月25日愛知県名古屋市「ホテル・ルブラ王山」にて
開催され、詩、短歌、俳句の部門毎に各賞が発表・贈呈されました。
短歌部門
大賞 しがらみの解けたる後の気楽さに今宵の雪は奔放に降る 中村恵美子
愛知県教育委員会賞 何十年会わざる友と語り合う昨日の話の続きのように 山﨑弘子
名古屋市教育委員会賞 満点の冬の星座は静まりて代替わりした生家を照らす 片原きの枝
中日新聞社賞 寂しさの極みとなりて降る雪をそつと抱きて風の去りゆく 水野恭子
CBC賞 イエスマン居並ぶ会議に異論述べ冷たき視線に口乾きたり 稲垣国男
中部日本歌人会賞
駅弁はその地を語る旅の友われしみじみと箸をつけたり 藤田隆子
癌切除癒えて二とせ幾晩の夕べ聴きをり第九シンフォニー 浅井章介
兵の日がなずきの隅を去らぬまま隠しき九十路の春賜ひたり 時野 恭
選者賞
安森敏隆選 図書館の匂いも楽し漱石に会う時までの晩秋の午後 富樫桃代
倉地亮子選 寂しさの極みとなりて降る雪をそつと抱きて風の去りゆく 水野恭子
大塚寅彦選 白磁なる龍耳瓶耳をピンと立て何を聞き来し七世紀より 国枝章司
小塩卓哉選 満点の冬の星座は静まりて代替わりした生家を照らす 片原きの枝
青木陽子選 ふるふると垂るる滴に息をつめまつすぐにさす朝の目薬 早川和久
鈴木竹志選 春背広はためかせつつ自転車のスーパーマンが土手を駆け抜く 安部淑子
岡本育与選 しがらみの解けたる後の気楽さに今宵の雪は奔放に降る 中村恵美子
若尾幸子選 取り入れの済みし田んぼに一服かタバコ咥える爺ちゃん案山子 大栗紀美子
上記の各賞の他に入選、奨励賞、佳作が選ばれました。
詳細は『NPO法人日本詩歌句協会 第十一回中部大会作品集』に掲載されています。
同作品集は1部1,000円にて販売中です。
お申込みお問合せ先
NPO法人日本詩歌句協会 事務局長 下川敬明
〒238-0041 神奈川県横須賀市本町3‐27‐1‐1403
℡ 046-822-2926
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